NIKI’S INCREDIBLE STORIES
第二話|バリ島・じっちゃん密入国騒動!
JUDF認定番号000001番の大先輩が起こした、嘘のような本当の話。
じっちゃん、ただ者ではない
今から10年以上前、バリ島へ8名のお客様をご案内したときの話である。
今回の主役は、鹿児島から参加した80歳を超えるじっちゃん。ところがこのじっちゃん、ただのじっちゃんではない。全日本潜水連盟(JUDF)のインストラクター認定番号「000001」のカードを持つ大先輩だった。
パラオなど海外のリゾートでは、現地のガイドに自慢のカードを見せて、こう豪語していた。
「わしが最初にイントラになったんだぞ! お前たちがまだおむつをしてない頃から、わしはイントラだったんだ!」
うちの常連の女性ゲストたちは、最初このじっちゃんを「エロじじい」と呼んでいた。ところが何かへまをすると、本人はすぐ「あれ、じっちゃんボケたかな?」と、とぼけてごまかす。そのうち女性たちからは「あのクソじじい!」と呼ばれるようになった。本人は目の前でそう言われても、怒りもしない。(笑)

事件は空港で起きた!
バリ島の空港に到着し、入国後の車内でお客様のパスポートを預かって確認していたときのこと。
なんと、じっちゃんのパスポートには入国審査のスタンプがない!
本人は入国審査を受けないまま、空港の外へ出てしまっていたのだ。
「じっちゃん、どうやってここまで来たんだ!?」――のんびりツアーを始めるどころではない。車を空港へ引き返させた。
じっちゃんの貴重品を預かり、10万ルピア札を2枚持たせ、私は警備員に事情を説明して交渉した。警備員に1枚を渡し、じっちゃんと一緒に通常とは逆の経路で入国審査の窓口へ戻った。じっちゃんは残りの1枚をパスポートと一緒に係官へ差し出し、ようやく入国スタンプを押してもらった。
警備員からは「また何かあったら自分に言ってくれ」とまで言われたが……いやいや、二度とこんなことは御免である!(爆笑)
※当時の体験を振り返った記録です。通常の入国手続き以外の対応や金銭の授受を勧めるものではありません。

海に出れば、やっぱりじっちゃん!
そんな騒動があっても、じっちゃんは元気いっぱい。バリ島の海を満喫していた。



入国審査は素通り、海ではフグを素手でつかまえてニッコリ。JUDF認定番号000001番の大先輩は、最後まで期待を裏切らないじっちゃんだったのである!(爆笑)
※掲載写真は当時のツアーの記録です。人物の写真は、ご本人または関係者への掲載確認のうえ公開してください。